隣接線分構造解析法によるオンライン手書き図形認識
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概要
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本論文では,筆記制限がなく,拡張性に優れたオンライン手書き図形認識法について述べる.自由に手書きされた幾何学図形を対象とし,ストローク入力と並行して認識を行うオンライン手書き図形認識法として,隣接する線分の構造に着目して認識を行う「隣接線分構造解析法」を提案する.本手法は,ストロークが入力されるごとに処理を実行する.入力されたストロークと隣接するストロークとの関係をもとにセグメントを抽出し,認識を行う.拡張性を考慮し,図形作成に基本的に必要な基本図形単位と,基本図形の組み合わせからなる複合図形単位の2段階で,図面固有の知識を用いずに認識を行う.基本図形の識別には,基本図形を構成する頂点の数と連続する頂点間の線分の種別を用いる.複合図形の識別には,複合図形を構成する基本図形の種類と基本図形間の相対的位置関係を用いる.筆記制限なしに収集したデータを対象として認識実験を行った結果,基本図形4,111パタンについては988%の認識率,複合図形の例としてあげたフローチャートおよびHCP チャートについては,40枚の図面に含まれる390の複合図形に対して97.7%の認識率を得て,自由に手書きされた幾何学図形に対する本手法の有効性を確認した.
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1987-08-15
著者
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