分散処理システム記述用言語DPLとその実装法
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概要
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高級言語の使用により, 信頼性の高い分散処理システムを効率的に記述できる. 本論文は分散処理システム記述用の高級言語DPLと, そのプログラムを目的計算機上で実行するための仮想計算機DOVEについて述べている. DPLはプロセスを単位とした分散処理プログラムを従来の並列プログラミングの手法を使って記述できるPascal系の言語である. DPLは任意のノード上に動的にプロセスを生成でき, それらプロセス間の通信はノードの違いを意識せずに手続き呼出し型の形式で記述できる. またプロセスの同期にはguarded regionを採用し, システム機能に必要な柔軟な処理が記述可能である. DPLシステムは, システム全体を統合的に記述したDPLプログラム自身と, 各ノードにあたる計算機のアーキテクチャの相違を吸収しプログラム実行をサポートする仮想計算機とに階層が分かれる. 後者はDPLシステム内のすべてのノード上に実装されるべきソフトであり, DOVEはとくに親ノード上の仮想計算機としての機能をもっている. 実際のノード間データ通信もDOVEがサポートするものであるが, データ型式の統一によりその処理は非常に簡潔なものとなった. 実行テストは単一計算機でのシミュレートであるが, 十分DPLおよびDOVEの有用性を確かめられるものであった.
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1985-05-15
著者
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