日本語に適した単語の誤入力訂正法とその大語い単語音声認識への応用
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概要
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単音節音声認識やOCRを利用して文章や単語を計算機に入力する場合, 文字ないし音節の置換誤りを生じる. 本論文は日本語の単語入力において, 単語辞書と2字組の頻度表などを用いて置換誤りを訂正する方法を提案する. さらにこの訂正法を単音節音声認識と組み合わせて大語い単語音声認識に応用した例について述べる. 本文では, まず誤り訂正における日本語と英語の違いについて検討し, 日本語の誤り訂正に関する基本的指針を得る. 次に, 従来の訂正法に誤字の2段階検出などいくつかの改善を加えた訂正法を提案する. 基礎的な誤り訂正実験を行ったところ, 本訂正法の有効性, とくに2段階検出の効果が確かめられた. 模擬単音節認識部と本訂正法による単語認識部(誤り訂正部)を用いての大語い単語音声認識シミュレーションでも良好な単語認識性能が得られた. たとえば, 模擬単音節認識部の単音節認識率が95%のとき, 単語認識率は約96%, 単語認識部での処理時間は約0.3秒であった. 本訂正法は他の訂正法の一つである, 訂正に際して辞書の全単語を参照する方法に比べ, わずか低い認識率を数十倍速い時間で実現できている.
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1984-09-15
著者
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栗田 泰市郎
Nhk放送技術研究所テレビ方式研究部
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相沢 輝昭
Nhk放送技術研究所画像研究部:(現)(株)atr自動翻訳電話研究所
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栗田 泰市郎
NHK総合技術研究所情報処理研究部
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相沢 輝昭
NHK総合技術研究所情報処理研究部
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