企業情報システムにおけるデータ中心手法導入の要件
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概要
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データ中心アプローチ(DOA: Data Oziented Approach)とは,データを共有資源とみなし,先にその標準化とモデル化を徹底した後に,システムやソフトウェアの構造を決定する方法の総称である.ソフトウェアやシステムの開発形態とその進め方に大きな変革を求めるものである.その背景には,企業における十数年に及ぶ個別システム開発の繰り返しが,膨大なソフトウェアの累積とその構造的劣化をもたらし,それらの保守を困難なものとし,ビジネス戦略の変更を追随できない硬直性を招来している事実がある.本論では,これまでのコンピュータ化領域の拡大期に用いられてきたシステム開発方法論の問題点を指摘しながら,今後,求められるパラダイム変革の一つとして,要求や機能指向から共有資源であるデータ指向にソフトウェアを構築する意義とその手法の要件を整理する.その要件として,データに対する認識を,単にその型だけに向けるのでなく,データに固有の制約やプロセスをデータにカプセル化する概念を実現する手法のあり方,さらにコードとしてのプログラムを代替するメタ情報の設計および蓄積手法のあり方を述べる.
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1992-04-15
著者
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