連立微分方程式に対するルンゲークッタ系公式の安定性
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概要
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2つの A 安定なルンゲークツタ系公式(多項式型陰的,有理型)で同じ連立微分方程式を解いても安定性にかなり差がでてくる.その原因は,安定性を評価する微分方程式のモデルが実情に合わないためであると考えられる.そこで,絶対安定性の定義を非線形連立微分方程式に対して与える.この定義では,絶対安定領域を複素左半平面だけではなく全空間(Cを複索平面とすると,一段公式ではC,二段公式ではC^2,三段公式ではC^3,…)について考えなければならない.以下では,簡単のために,ルンゲークッタ系二段公式,絶対安定領域を二次元の実数平面(実数係数連立微分方程式を対象)に限定して考える.さらに,積分を使って,絶対安定領域を定量的に表す.こうすると,上記のことがうまく定量的に示せる.この定義で安定性最良の多項式型陰的ルンゲークッタ二段三次公式を求め,数値例により,絶対安定領域の異なる多項式型陰的ルンゲークッタ公式を比較する.同様に,数値例により,異なるタイプ(有理型,多項式型)のルンゲークッタ公式を比較する.
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1991-09-15
著者
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