多重降下競合アルゴリズムと並列部分最適化
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概要
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性質の異なる複数個の写像が,共通のコストを減少させる形に合成されたものを,多重降下アルゴリズムという.また,機械学習論における自己組織化学習の1つで,与えられた入力に対して,出力素子群中のある一定数の素子のみ出力を出せる方式を競合という.この論文は,まず摘報圧縮やパターンマッチングに使用されている一括更新型のアルゴリズムを,多重降下競合学習アルゴリズムヘと一般化している.このとき,写像のスケジューラという考え方を導入し,いろいろな変形アルゴリズムを,このスケジューラの形態を反映するものとして統一している.次いで,使用する写像に対する多様な近似計算法を与え,画像と青声のパターン情報処理のための実計算を行っている.次に,多重降下競合学習アルゴリズムに固有な並列性に着目し,並列部分最適化を論じ,逐次更新型のアルゴリズムを与えているそして生データからの知識情報処理において異質な並列性が共存することを見極め,二重並列化という考えを示している.次いで,これをハイパーキュープによる高密度データ並列性と並列論理型言語の両者を用いてエミュレータ化し,実際に多重降下競合学習アルゴリズムの計算を行い,このような環境の便利さを確認している.なお,このエミュレータは単なる専用機ではなくて,広いクラスのPDP型問題に適合しうるものである.
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1991-03-15
著者
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