OLTPのための並列コンピュータシステムにおける機器並列度の応答性能に及ぼす効果
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概要
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本論文はオンライントランザクション処理(OLTP)のための並列コンピュータシステムの機器構成がシステムの性能に及ぼす効果を検討したものである.並列コンピュータによりオンライントランザクション処理システムを構成する場合,並列に動作する機器をどれだけ組み込むかがシステムの性能を左右する要因のひとつとなる.本論文ではこれによるシステムの平均応答時間をシミュレーションにより評価した.その結果,並列度を高めるように機器を増設しコストをかけたにもかかわらず,かえって性能が低下する場合さえありうることを観測した. これは機器を増設したことにより,機器を接続している相互結合網への転送要求量が増加し,その結果,相互結合網の転送遅延を増大させてしまったことがその原因と分かった.いうまでもなく並列コンピュータは多種多数の機器により構成される複雑なシステムであり,機器構成にも非常に多くの可能性がある.良い性能を無駄なコストをかけずに達成するために適切な機器構成を選択することが重要であることを確認した.
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1996-07-15
著者
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