組み込み型マイクロプロセッサ用ソフトウェアにおけるコストモデル
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概要
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ソフトウニアの生産性を向上するためには, 生産性に影讐を与える要因が明確であること, それらを定量的に計測・評価できることが大前提である. これまで大規模なソフトウェア開発については生産性を評価するためにいくつかのコストモデルが提案されているが, 組み込み型マイクロプロセッサ(MPと略す)用ソフトウェアのように, 高機能, 高品質で小規模なソフトウェアを小人数で短期間に開発するような開発形態に対応したコストモデルはほとんど検討されていない. 本論文では数年間に渡って行ったアンケート調査に基づいて, 組み込み型MP用ソフトウェアにおけるコストモデルを構築し, これがCOCOMOのBASICモデルと同様のコストモデルになることを示す. JEIDAモデルと名付けたこのコストモデルに基づいて, 組み込み型MP用ソフトウェアの開発規模, 実績工数, 開発期間の関係を客観的に示す. すなわち, 組み込み型MP用ソフトウェアの開発は, 従来から検討されている大規模ソフトウェアの開発とは異なる特徴を有すること, また, CPUビット, 記述言語, 製品用途によってソフトウェアの開発規模, 実憤工数, 開発期間の関係に差異が存在することを示す. これらの特徴は従来直観的に理解されてはいたが, ここで示すように定量的に示されたことはない. また, このコストモデルの提案によって, 組み込み型MP用ソフトウェアの生産性を定量的に議論する基盤を確立している.
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1994-12-15
著者
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