無声子音を含む遷移区間を考慮したマルチパルス音声分析合成システム
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概要
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本論文では,無声子音を含む遷移区間(Transition Segment Including UnVoiced Consonant:TSIUVC)を考慮したマルチパルス音声分析合成システムを提案し,6.9kbit/sの低ビットレートで良好な音質を得るシステムであることを明らかにしている.従来のマルチパルス音声符号化方式では,有声音の音質に比べ,無声子音で音劣質化が現れている.その音質劣化の原因に,白色雑音やマルチパルスの音声音源の算出方法,これらの無声音源と全極型の合成フィルタとの非整合性,無声子音や有声音と無声子音が混在しているフレームで全極型の合成フィルタの係数が不安定になることなどがある.従来の方式ではフレーム内の音声信号を有声音源か無声音源のどちらかで合成しているため,フレーム内に無声子音と有声音が混在している場合,音質劣化が現れる.本論文では,まずTSIUVC区間と有声音区間が混在しないようにフレームを再作成するとともにピッチパルス間隔の変動に対応できるようFIR-STREAKディジタルフィルタと補間処理による個別ピッチパルスの抽出法について述べている.さらに,無声音源および全極型や極零型の合成フィルタを使わずに短文からTSIUVC区間を探索・抽出し,区間内の周波数帯域信号を情報圧縮・近似合成するTSIUVC近似合成法を用いた.今回のTSIUVCの抽出率は目視数と抽出数との比較を行った結果,男声で91.2%,女声で86%であった.また,TSIUVC近似合成法を用いたシステムと用いないシステムとで合成した音声の品質を評価した結果,用いないシステムに比べTSIUVC近似合成法を用いたシステムの方が聴覚的に音質が改善されることを明らかにした.
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1994-07-15
著者
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