分散並行オブジェクト指向言語ACOOLの実装
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
実時間システムの分野では,実時間多重処理と分散処理の能力を持ち,並行して発生しうる多数のイベントを遅延なく処理できるオブジェクト指向言語が望まれる.例えば,パーソナル番号により相手が何処にいても通信できるパーソナル移動通信網やIntelligent Networkでは,通信網ノード(交換接続を行う交換機や高度のサービス分析や制御を行うサービス制御ノードなど)が協調してサービスを行う.各交換機は同時に数千の呼を遅延無く処理する必要がある.本論文では,分散並行オブジェクト指向言語ACOOLのコンパイラと実行支援システムの実装技法を述べている.動的・静的効率と並行処理能力は,能動オブジェクトと受動オブジェクトの簡潔で直交的な設計およびコピー無メッセージ通信により実現された.分散処理の効率は,グローバルオブジェクトIDによるグローバル通信と簡潔なプロトコルスタックにより実現された.目的に適合した簡潔な言語設計は,コンパイラや実行支援システムの効率化と高信頼化に有効である.
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1995-01-15
著者
関連論文
- 並行オブジェクト指向に基づく分散実時間システムのためのメッセージ通信機構
- メッセージパッシング超並列システムアーキテクチャMESCAR
- 並行動作するオブジェクトのスタック管理
- 通信網ソフトウェア分散処理プラットフォームのカーネル
- 分散並行オブジェクト指向言語ACOOLの実装
- インタバル分析を用いた広域最適化手法