(11)カンキツMiraculin-like protein遺伝子の単離とその発現様式
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概要
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カンキツ葉における抵抗性関連遺伝子発現の網羅的解析をするために,無処理のラフレモン葉とラフレモンに対して非病原性であるAlternaria属菌(SH20)を接種したラフレモン葉を用いてsubtractive PCRを行い,抵抗性誘導下でより強く発現する遺伝子の探索を試みたことを先の全国大会で報告した.今回はその中の1つの遺伝子であるMiraculin-like protein遺伝子の単離とカンキツにおけるその発現挙動を解析した.Miraculin-like proteinは,これまでにprotease inhibitor活性,抗菌活性等を持つことが報告されている.そこでsubtractive PCRで得た配列等をもとに,ラフレモン葉から2種類のMiraculin-like protein遺伝子を単離した.そのうちの1つはsubtractive PCRで得られたMiraculin-like protein遺伝子部分配列と一致したが,もう1つは相同性が低かった.両遺伝子はいずれも無処理のラフレモン葉では発現していないが,ラフレモンに対して非病原性のAlternaria属菌(O-94,SH20)の胞子接種,傷害処理,およぴMeJA処理により遺伝子発現の誘導が認められた.
- 日本植物病理学会の論文
- 2003-02-25
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