診療報酬明細書情報収集・蓄積のためのセキュアネットワークシステム(<特集>データベースと感性,デザイン,バイオインフォマティクス,音楽,環境,医学,建築分野との連携)

概要

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診療報酬明細書(レセプト)には,被保険者の傷病名,診療行為明細等が記載されており,医療情報として,金銭の請求書を超えた意味を持つ,また,(1)全国統一の形式を持つ,(2)複数の保険医療機関で受診した医療行為が,被保険者が所属する保険者(健康保険組合,国民健康保険ほか)に収集・蓄積されるというデータベース化に有利な特徴を持つ.しかし,年間約14億件発生する診療報酬請求決済のほぼ100%が紙レセプトによって行われているため,請求決済の非効率さとともに,医療情報としての活用が十分なされていないのが現状である.本論文では,医療機関と保険者をネットワークでつなぎオンラインで直接請求決済を行うシステムを構築した際に課題となるセキュリティを解決するネットワークシステムについて示す.XML形式のレセプトに部分暗号,部分署名を施すこととにより,秘匿性,真正性を達成した.また,このネットワークシステムを利用して実施した実証実験に対する評価結果について示す.
社団法人情報処理学会の論文
2003-06-15