IEEE1394を利用したオペレーティングシステムの振舞いの測定手法(オペレーティングシステム)

概要

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入出力処理を頻繁に行うアプリケーションの性能はオペレーティングシステムに強く依存する.そのアプリケーションの問題を明らかにし性能向上を図るには,オペレーティングシステムの振舞いを測定することが不可欠である.しかし,オペレーティングシステムの測定にはそれ特有の難しさがある.また,既存の手法では,測定のオーバヘッドのために本来とは異なる振舞いを観測することがあり,問題である.我々は,オペレーティングシステムの振舞いの測定にIEEE1394を利用した手法を提案する.本手法は,IEEE1394コントローラの持つ機能を利用して測定対象の動作状態を「覗き見」するものである.本手法はリアルタイムでの測定を重視したもので,ネットワークサーバ等の実行環境の測定に適している.実験から,測定のオーバヘッドは無視できるほど小さいことが確認できた.本稿では,本手法を用いた測定例として,Webサーバ等の実行環境における振舞いを報告し,手法の有効性を示すほか,本手法が実行環境に与える影響,ユーザプロセスへの適用法について考察を加える.
一般社団法人情報処理学会の論文
2003-01-15