971. 北海道東部, 上部中新統から産出する Plagiacanthidae 科
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
北海道東部に分布する上部中新統の珪藻質シルト岩からは, 保存の良好な放散虫化石が多産する。Plagiacanthidae科は放散虫化石群集の主要構成種群であり, 2新属6新種を含む10属16種を識別した。得られた個体の内部骨格の詳細な観察から, 種内で変化する内部骨格形質, 種レベルおよび属レベルで安定となる内部骨格形質を識別した。属レベルで安定となる内部骨格形質は, 属より高次の分類を行う上で非常に有効である。このうち, 個体のfirst segmentとsecond segmentを区別するconnecting archの構成は, Plagiacanthidae科の形態を規制する最も重要な要素である。本研究では, このconnecting archの構成に基づいてPlagiacanthidae科を3分類群に識別した。また, これらの分類群における系統学的な問題点を明らかにした。
- 日本古生物学会の論文
- 1994-06-30
著者
-
舟川 哲
Osaka City Univ. Osaka Jpn
-
舟川 哲
Department of Geosciences, Faculty of Science, Osaka City University