794. 東北日本の更新統産 Larix 属化石-とくに最終氷期後半における Larix 属の分布
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概要
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東北日本の更新統から産したLarix属の毬果と長枝の化石の形態的特徴を検討した。それらは2つの現生種(Larix kaempferi (Lamb.) Carr.とL. kamtschatica (Rupr.) Carr.)とL. cf. kaempferi (Lamb.) Carr.に同定あるいは比較される。2つの種に同定された化石はすべて最終氷期の地層から得られた。ただ1つのL. cf. kaempferi (Lamb.) Carr.に比較される化石が前期あるいは中期の更新世の地層から得られている。L. kamtschatica (Rupr.) Carr.とL. kaempferi (Lamb.) Carr.の地理的分布範囲は, 現在よりも最終氷期後半の時期においては, たがいにより接近していたことが指摘される。
- 日本古生物学会の論文
- 1985-04-30