783. 瀬戸川層群の石灰岩層から産出した中・後期始新世の浮遊性有孔虫群
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
瀬戸川層群にはよく連続する石灰岩層が広く分布している。これらの石灰岩には, 有孔虫などの微化石を含むことが知られていたが, 石灰岩体から有孔虫を分離することがむずかしく, 薄片による観察にとどまっていた。今回, これらの石灰岩を塩酸または蟻酸で処理することにより, きわめて保存のよい浮遊性有孔虫を9地点から計23種得ることができた。足久保・口仙俣石灰岩のものはBlow (1969, 1979)のP.12-13帯(中期始新世), 横山・宇津ノ谷・廻沢・千葉山石灰岩のものはP.14帯(中期始新世), 立沢石灰岩のものはP.16帯(後期始新世)を示す。その結果, 瀬戸川層群には中期から後期始新世にわたる3層準の石灰岩層を含むことが明らかとなった。
- 日本古生物学会の論文
- 1984-10-15