765. 鮮新統穴内層 (四国) の貝形虫 : 記載
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概要
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甲藤ほか(1953)が有孔虫の研究に用いたもののうちの35試料から貝形虫化石を検出した。それらの分類学的検討の結果, 穴内層より42属79種の貝形虫種を識別し, それらの産出を表示するとともに, 7新種(Buntonia parascorta, B. scorta, B. u-carinata, Callistocythere ananaiensis, C. kattoi, Cytherella japonica, Krithe hanaii)および4未命名種を記載した。穴内層の貝形虫群集は, 本邦の上部新生界より従来報告されているものに比して多様で(台湾の上部新生界の要素やBenson(1964)のインド-太平洋界, オーストラリア-タスマニア界, ニュージランド界等の要素を含む), 東シナ海陸棚上(とくにその外縁部)の群集と共通した特徴を示している。Bairdoppilata, Doratocythere, Jugosocythereis?の3属の本邦上部新生界よりの産出は初めての報告である。
- 日本古生物学会の論文
- 1983-09-30