708. 北海道天北上部新第三系声問層産珪藻新属 Kidoa
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概要
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この新属は中間帯・隔壁・縦溝がなく, 下記の4つの構造要素をそなえていることを特徴とする : 弓なりに彎曲した殻形・両極端にある密質のコブ状突起・両側端に列生するトゲ・頂軸に直角に整列する条線。既知属のなかでは Campylosira GRUNOWが上記のうちのはじめの3つの特徴をもっているので, 新属Kidoaはこの属にもっとも近縁である。しかしCampylosiraは殻面上の点紋が不規則に分布するのに対して, Kidoaは頂軸の両側に規則的に配列するので, この点で両者は区別される。この新属は上記の諸特性からみて, Campylosiraのように中心目におかれる可能性はなく, 明らかに羽状目に, 従ってFragilariaceaeにぞくすることになる。これは現在までのところ単模式的で, 天北の試料中ではごく稀に, 多くは破片となって出現する。なおこの属の名称はサハリン石油開発協力(株)技術部長城戸秀夫氏にちなむ。
- 日本古生物学会の論文
- 1979-12-30
著者
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