620. 西黒沢層産浮遊性有孔虫
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
秋田県男鹿半島南岸, 台島部落の海岸に露出する西黒沢層から, Globorotalia peripheroronda BLOW and BANNER, G. birnageae BLOW, G. denseconnexa SUBBOTINA, Globigerina praebulloides pseudociperoensis BLOW等で特徴づけられる浮遊性有孔虫化石群を見出した。産出層準は女川層基底から約40m下位の西黒沢層上部である。この化石群を構成する種のこれまでに記録された層位学的分布をもとにして西黒沢層の時代を考慮するとBLOW (1969)のZone N.8-N.9に対比出来る。Zone N.8とN.9の識別に重要なPraeorbulina属の種が存在しないために, 西黒沢層群集を二つの帯のどちらかに限定することは今のところ困難であるが, G. peripherorondaが群集の重要な構成要素である事実からすると, 西黒沢群集はN.9に対比するのが妥当と考えられる。Globorotalia quinifalcataおよびGlobigerinoides japonicusの2浮遊性有孔虫種が新種として記載されている。
- 日本古生物学会の論文
- 1973-09-20
著者
-
斎藤 常正
Lamont-Doherty Geological Observatory of Columbia University
-
米谷 盛壽郎
Japan Petroleum Exploration Company
関連論文
- 珪質鞭毛虫Mesocena ellipticaの発見と尾が半島脇本層におけるJaranillo亜期の確認
- 北西北海道後期新生代の化石層序学的, 古地磁気学的, 堆積学的研究
- 620. 西黒沢層産浮遊性有孔虫