湧所崎・弁天崎(敦賀湾,福井県)の海藻に付着するワレカラ類
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概要
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安田徹博士,今収氏(福井県水産試験場)と著者とが1969年7月29日に,敦賀湾の湧所崎と,そこから100mほど外方に位置する弁天崎とで,水深1mから6mまでの場所で海藻に附着するワレカラを調べた結果,Caprella(Caprella) decipiens MAYER, C.(Rostrhicephala) Penantis LEACH, C.(R.) subinermis MAYER, C.(R.) danilevskii CZERNIAVSKII, C.(Spinicephala) diceros(MAYER), C.(S.) californica STIMPSONぎ採れた。この底棲性で海藻に附着する内湾性のワレカラは,太平洋海域に比べると日本海方面では,この採集例でもわかるように,その種類及び個体数は極めて少い。その理由は海水の温度。その他の海水の状況,およびワレカラの集団生活をするもの(danilevskii, penantisなど)やそれぞれのワレカラに好む水深などがあることなどが影響して,この地区に個体数などの少い理由となったと思われる。