不正アクセス禁止法制とインターネット
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概要
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コンピュータへの不正アクセスにより被害を受けるケースが最近続出している。日本刑法は現在のところ、単なるデータののぞき見やシステムの無権限利用を処罰していない。だが、これでは諸外国との間で著しく均衡を欠き、国際化するハイテク犯罪に対処できないことから、現在不正アクセス禁止法制の制定が郵政省、警察庁などによって検討中である。ところでインターネットには情報や計算機資源の共有という伝統を引き継ぎ、他人のシステムに迷惑をかけない限りにおいて無権限アクセスも許容される余地があると言う考え方が根強く存在する。本稿では、このような考え方を不正アクセス禁止法制に盛り込むことは可能なのかどうかについて検討し、インターネットにおける不正アクセス禁止法制のあり方を探る。
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1998-05-28