車載システムにおける携帯電話をもちいたWWWアクセス通信の解析
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概要
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携帯電話などの移動体通信機器の普及と情報機器の小形軽量化などにより、移動体情報機器をネットワークに接続するサービスが運用に入りつつある。とくに、最近車載情報機器、特にカーナビゲーションシステムを携帯電話を経由してネットワークに接続し、交通渋滞や観光情報などを提供するサービスが開始された。このサービスでは電子メール転送やファイル転送サービス、さらにWWWアクセスが提供されている。前二者のサービスでは、TCP/IPを用いても回線容量のかなりの部分まで有効に活用できる。しかし、情報提供形態としてもっとも活用されるWWWアクセスでは、回線容量を有効に活用できていないとみられる現象が多発する。とくに、一般に指摘される通信回線の不安定性、遅延の大きさによる性能劣化に加えて、一般のWWWブラウザで高速化のために採用している、複数のTCPコネクションを開設し並列にデータ取得を行う戦略によっても性能劣化が発生している。これは、複数のTCPのコネクションの通信により発生した輻湊状態の発生の結果、再送およびスロースタートが発生していることによる本報告では、このような現象とその分析と対策検討を報告する。
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1998-05-28