音声環境が母音の無声化に与える影響について
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
日本語の母音の無声化について,どのような音声環境が影響を与えるかを検討するために,人工語を日本語話者に発話させて音声分析を行った。その結果,1:母音が/i/であるか/u/であるかは,無声化にほとんど影響しない2:母音が摩擦音/s/に挟まれると無声化が生起しにくくなる3:母音に/s/が先行し/k/が後続する場合は,無声化が極めて生起しやすい4:無声化モーラに後続するモーラの母音が広いと無声化が生起しやすくなる5:無声化はアクセントに影響を与えて,アクセント核を移動させやすい。6:以上の結果のうち2と4は実在語についてもあてはまるということが実験音声学的に確認された。
- 日本語学会の論文
- 2002-07-01
著者
関連論文
- B2. 日本語の母音無声化と母音の持続時間について(第17回全国大会発表要旨)
- 城生佰太郎著, 『実験音声学入門』, サン・エデュケーショナル出版, 2008
- 音声環境が母音の無声化に与える影響について
- 無声化に及ぼすアクセントの影響について