インプラント用具の個装バーコード表示と医療材料データベース登録状況の比較研究
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概要
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患者体内に長期間埋植されるインプラント用具は安全管理やトレーサビリティの確保が極めて重要である.今まで医療機関および医療業界において,インプラント用具の商品識別に使用する物流商品コードに整合性がないため,医療現場での正確な受発注管理,医療現場での現品確認,不具合発生時の追跡調査などが難しい状況にあった.このような中,日本医療機器関係団体協議会は,平成11年9月,市販する医療材料(インプラント用具を含む)の商品コードにJANを付番し,バーコード表示にEAN-128を表示する基本様式を「医療材料商品コード・バーコード標準化ガイドライン(以下,ガイドラインと略す)」で明確にするとともに,平成14年7月には,「医療材料商品コード・UCC/EAN-28バーコード標準化運用基準マニュアル(改訂版)」を策定し,インプラント用具の個装バーコードにシリアル番号を含める必要性を明確にした.また,(財)医療材料システム開発センターは医療材料データベース検索システムを構築し,平成13年4月から各製造業者からのデータ登録受付を開始した.その後,著者らは,平成14年8月にインプラント用具の製造業者/輸入販売業者(87社)を対象に,インプラント用具における個装バーコードの標準化意識について調査した結果,商品コードJAN付番,医療材料データベース登録,個装における商品コード,有効期限のバーコードUCC/EAN-128表示の標準化動向が約8割までに進捗していることがわかった.しかし,シリアル番号のUCC/EAN-128個装表示は,特定医療用具を中心に行われているものの,特定医療用具以外の分類においてはロット番号で留まるものが多かった.今回,製造業者/輸入販売業者に行った標準化意識を裏付けるため,(財)医療情報システム開発センターが公開している医療材料データベースのデータをインタネットでダウンロードし,インプラント用具だけのデータを抽出するとともに,製造業者/輸入販売業者のアイテム件数,個装バーコード表示の有無を先回の意識調査結果と比較することを試みたので,その概要を報告する.
- 2003-04-01
著者
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