ME機器の保守業務の改善 : 保守マニュアルの作成

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近年,医療内容の複雑高度化に伴い多種多様なME機器が臨床で使用されるようになってきた.その安全性の確保と効率的な運用には院内での保守管理は不可欠である.現在当センターでは,約60機種760台のME機器の中央管理を行い,その点検や補修,1次修理,オーバーホールなどの保守管理を行っている.保守管理を行う場合,従来は機器の納入時に作成した個々の保守マニュアルや機器に添付された保守マニュアルを使用して行ってきた.しかし,作成者の違いなどにより統一性が無く,機種ごとに書式や記載方法が異なっていた.また,簡便な機器は保守マニュアルなしで点検や修理を行うこともあった.そのため「担当した技士によりやり方に違いを生じる」,「同じ種類の機器なのに機種や型式によりやり方が異なる」,「マニュアルの中から必要な項目を捜すのに時間がかかる」,「病院所有の保守用器具や測定機器とあわない」などの問題があった.そこで保守業務の改善を機に,新しい保守マニュアル作りを行った.新しい保守マニュアルを作成するにあたっては,「統一性があるもの」,「病院のシステムに合ったもの」,「必要な項目がすぐに捜せるもの」,「技士の経験やレベルに左右されないもの」などのことを目標とした.今回,このマニュアルを紹介するとともにその有用性について若干の検討を加え報告する.
日本医療機器学会の論文
2003-04-01

ME機器の保守業務の改善 : 保守マニュアルの作成

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