水流の速さ、方向及び静圧を測定し得る圓筒形ピトー管(第2報)
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概要
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第1報には該ピトー管の特性に関する豫備實験、竝に管徑D, 孔徑d及び先端から孔の中心迄の距難l等の要素と特性との関係を調べた。本報告は、第1章にはカリブレーションの装置なき者が新に此のピトー管を製作使用せんとする際に、係数値既定の或る管と同じものを製作し、測定には其の係数値を假定採用するとせば、製作上起り得る寸法の誤差に原因する其の係数値の誤差の程度は幾何なるかを明にした。次に此のピトー管のうちD, d及びlの相對値の如何なるものが測定上好適かと云ふ事を調べた。其の1つとして、第2章には測定に必要なる係数が速度即ちレイノルヅ数Rに依る変化の大小と云ふ見地から調べ、Rの或る範囲で該変化皆無と云ふ優良なる型を見つけた。他の1つとしては、第3章に水流が管軸に對して直角でなく或る角度傾いた場合に於ける特性の変化と云ふ見地から調べた。第2章は一面相似律の成否を吟味したわけである。尚孔口からの噴流中に該ピトー管を置いた場合の堰止圧曲線をも求め、是を管中の水流測定に利用すれば、著しき誤差を来たすべき事を明にした。
- 一般社団法人日本機械学会の論文
- 1931-11-01