ヂクロルメタンの熱力学的性質の研究(第2報)
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概要
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ヂクロルメタン蒸気の温度、圧力、比體積の相互関係を定容積法によつて實験的に見出した。用ひられた試料瓶の容積は553.43cm^3及び498.84cm^3の2種で試料の重量は0.1139gr乃至2.0726grである。温度の範圍は-21℃乃至100℃であつて、圧力は0.05at乃至1.5atの範圍である。蒸気の斷熱變化がpv^<k0>=常數で表されると云ふ假定の下にその状態式の形を決定し、式中の定數を實験値によつて決定して次式を得た。[numerical formula]但しpは圧力kg/m^2,υは比體積m^3/kg, Tは絶對温度°Kである。この式で計算した値と實験値との差は平均約0.1%である。尚van der Waals式をヂクロルメタン蒸気に當はめてその定數を決定し、臨界比體積の値として0.003684m^3/kgを得た。次に飽和液の比體積を特殊のピクノメーターγ'を用ひて測定した。その範圍は-16℃乃至62℃である。この實験結果から次の如き實験式を作つた。[numerical formula]但しγ'は單位體積の重さkg/m^3,Tは絶對温度°K, T_cは絶對臨界温度で489.1°Kを用ひた。この式で計算して得る値と實験結果との差は極めて少く殆ど無視し得る程度である。又液體の膨脹係數を計算しその温度による變化を明にした。尚温度-50℃乃至100℃の範圍における乾燥飽和蒸気並に飽和液の比體積及び膨脹係數の數値表と、圧力0.05at乃至2.0at温度は飽和温度から100℃までの過熱蒸気の比體積の數値表を添附した。
- 1934-10-01
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