軸承の新理論
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概要
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軸承の潤滑に關する理論はPetroff, Reynold, Sommerfeld, Gumbel等に依つて次第に實際のものに近づきつゝあるけれども、之等はすべて軸承の長さを無限に考へてゐるので、従つて軸承の長さの方向に就ての模様がわからない、それでFalzはSriebeckの實驗を参照して、軸圧の計算に(d+l)/lといふ訂正を行ふ事を提唱してゐる。然し後に述べる様に油圧の軸の長さの方向の分布は軸圧及び軸承の長さ及びクリヤランスに依つて變化するので、すべて上の訂正のみで滿足する事が出來ない。著者は軸承の長さを有限に考へた場合の軸の長さの方向、及回轉方向の軸王の分布を理論的に考へて見たのである。此所に報告するのは單に理論に過ぎない。總べての軸長、クリヤランス、偏心度について計算して其結果を簡單に示してこそ價値があるが、未だそれまでに到達してゐない事をお詫する。
- 一般社団法人日本機械学会の論文
- 1932-06-01