愛媛県松山市近郊における乳児のアトピー性皮膚炎 : とくに出生季節別の頻度について
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概要
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平成7年6月から, 平成10年5月までにNTT西日本松山病院で生まれた児のうち, 松山市近郊に在住の乳児1280名を3カ月毎に生後12カ月まで健診時に経過観察し, ADの頻度をみた. 生後12カ月までに365名(28.5%)がADと診断され, その内の82.2%が3カ月までに発症した. 男児の割合はAD群で59.4%, 非AD群で45.2%, また, アレルギー疾患の家族歴を有する割合はAD群で70.1%, 非AD群で49.6%といずれもAD群で有意に高かった. 出生季節毎に累積有症率をみると, 春, 夏, 秋, 冬生まれ群でそれぞれ21.1%, 27.2%, 31.3%, 33.9%であり, 春生まれに有意に少なく, 冬生まれに多かった(p<0.005). 生後さ3カ月時のAD有症率及び3カ月までにADを発症する割合も有意に春生まれに少なく(それぞれ, 15.4%, 73%), 冬生まれに多かった(それぞれ, 31.5%, 92.9%)(いずれもp<0.001). 累積降雨量と比較検討したが, 有意な相関はみられなかった.
- 2000-11-30
著者
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