乳幼児下気道感染症におけるRespiratory Syncytial Virus感染の臨床症状とその予後の検討
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
冬季の乳幼児下気道感染症において, RSV感染の臨床症状および喘息との関わり合いについて検討した. 1988年〜1990年の冬季3シーズンに下気道感染症で入院した2歳未満の233人についてRSV抗原検索を行い, 約半数にRSV感染が証明された. RSV感染症では, 喘鳴を71.6%に認め, ウイルス感染マーカーの血清2-5AS値は高く, 細菌性炎症反応所見に乏しく, 特にmajor allergyの家族歴をもつ場合には, 喘鳴をきたしやすく, 後に喘鳴を反復しやすい傾向にあった. 以上のことから, RSV感染症は喘鳴症状を呈することが多く, 特にアレルギー素因のある児ではその後喘鳴を反復しやすくなることから, RSV感染症と乳児喘息の発症との間に関連があることが考えられ, 十分な経過観察が必要であると思われた.
- 日本アレルギー学会の論文
- 1992-12-30
著者
関連論文
- 285 アレルギー疾患児におけるハンノキ抗原の検討
- 372 ^Tc-DTPA エアソール肺吸入シンチグラフィーによる粒子の異なる吸入器の肺内沈着率の比較
- 131 最近13年間における喘息発作入院の推移 : 乳幼児期の特徴とその対応
- 73 罹患後リンパ球の抗原特異的IL2反応性が陽性を示し気管支喘息に移行したRSV感染症の1例
- 196 アレルギー疾患の乳幼児におけるスギ花粉の感作の検討
- 108 両親のアレルギー歴と親子関係の検討 : アンケート調査
- 200 小児気管支喘息発作におけるテオフィリンと気管支拡張剤の症状改善度の比較
- 199 小児気管支喘息患児におけるDer pII抗原特異的IgGサブクラス抗体の検討
- 246 喘息発症におけるアレルギー家族歴の関与
- 347 重積発作を経験した小児気管支喘息児の予後の検討
- 330 気管支喘息児の入院回数頻度別による住環境・食物因子の検討
- 210 ネフローゼ症候群治療中に薬剤起因性と思われるPIE症候群を呈した1例
- 292 ラテックス擬集阻止法(バイオトラックテオフィリン)と蛍光偏光免疫測定法(TDXテオフィリン『アボット』)によるテオフィリン血中濃度の比較検討
- 乳幼児下気道感染症におけるRespiratory Syncytial Virus感染の臨床症状とその予後の検討
- 91.マスト細胞と皮膚反応(K. 皮膚疾患とアレルギー)(第16回日本アレルギー学会総会)
- 罹患後リンパ球の抗原特異的IL 2反応性が陽性を示し気管支喘息を発症したRSV感染症の1乳児例
- タイトル無し
- タイトル無し