Enzyme-Linked Immunosorbent Assay, Immunoblottingを用いた喘息小児におけるヒノキ科ネズ花粉アレルギーの検討
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概要
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喘息小児49例の血清を用いて, ヒノキ科ネズ花粉抽出液の抗原分析をenzyme-linked immunosorbent assay (ELISA), immunoblotting法により行った. SDS-PAGEではCoomassie brilliant blue R (CBB) により染色されるバンドが3本認められた. ELISAにより対象とした喘息小児49例中27例 (55.1%) にネズ陽性がみられた. ELISAによるネズ陽性例では, immunoblottingにより分子量約70K daltonのバンドが認められた. このバンドはlectin染色ではconcanavalin Aにより染色された. SDS-PAGEにより得られたこの70K daltonのバンドを切り出しelectroelution法により精製したネズ抗原を得た. ネズの主要抗原は成分中最も多い糖蛋白質で, 分子量約70K daltonと考えられた. sugi basic protein (SBP), 抗SBP抗体を用いたサンドイッチELISA法ではネズ花粉抗原では反応は認められず, ネズ花粉抗原はSBPとは明らかな抗原交叉性がなく, 新しい抗原と考えられた.
- 日本アレルギー学会の論文
- 1992-10-30
著者
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