気管支喘息におけるβ-Adrenergic Receptorに関する研究 : (その1)実験的モルモットコンニャク喘息における肺β-Adrenergic Receptorの検討
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概要
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気管支喘息の発症機序としてβ-adrenergic blockade説が注目されている.著者はradioreceptor assayにより, 動物実験喘息モデルの肺β-receptorの検討を行った.喘息モデルとして, コンニャク舞粉吸入およびcomplete Freund's adjuvantを用いた経皮感作モルモットを作製し, 肺膜蛋白分離後, [^3H]-dihydroalprenololを用いbinding assayを行った.その結果, 肺β-receptorのBmaxは対照群と比較し, 舞粉吸入感作群で平均36%(p<0.01), 経皮感作群で平均30%(p<0.01)の減少がみられた.しかしKdには差がみられなかった.また舞粉吸入開始3日後にもBmaxは平均19%の減少がみられた.一方バレイショデンプン吸入モルモット肺にはBmaxの減少はみられなかった.これらの結果より, 舞粉感作によりモルモット肺β-receptor数が減少すること, また舞粉吸入の直接作用によってもβ-receptor数が減少することが解り, 実験的モルモットコンニャク喘息の病態がより明らかになった.
- 日本アレルギー学会の論文
- 1984-12-30
著者
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