Alkyl Ethoxy Sulfate中に夾雑するSultone化合物の接触感作原性ならびにその抗原化機構
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概要
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alkyl ethoxy sulfate (AES) は, 陰イオン界面活性剤の一種である.モルモットによる maximization 試験の結果, AES市販数品に接触感作原性を認めた.分析の結果, AESの感作原性は, 製造工程 (SO_3-gas による sulfation) 中に生ずる微量の副産物, 1-dodecene-1, 3-sultone (DS) に原因することがわかつた.DS の感作原性はきわめて強く, 数10ppm オーダでモルモットを感作するものと思われる.DS および DS 類似化合物数種を合成し, sultone 化合物の感作原性ならびに交叉反応性について検討した.1, 3-dodecanesultone (SDS), 2-Br-1, 3-dodecanesultone および2-Cl-1, 3-dodecanesultone には, DS に匹敵する感作原性が認められ, また相互に交叉性も認められた.しかし sultone 化合物の母核である 1, 3-propanesultone には, 感作原性はほとんど観察されなかつた.DS および SDS 感作動物は, n-dodecyl n-dodecanesulfonate, n-dodecyl p-toluenesulfonate およびsec-dodecyl p-toluenesulfonate にも交叉反応を示した.sultone 化合物の感作原性は, sultone 環スルホン酸エステル部の C-O 水解機構に関係すると推測される.sultone 化合物の抗原化機構について, われわれの仮説を示す.
- 1978-07-30
著者
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