Lipopolysaccharideに対する免疫応答 : Suppressor T Cellの証明とその性質
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概要
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肺腺非依存性抗原に対する免疫応答において, suppressor T Cellが調節作用を持つか否かを検討した.抗原としてLPS(E.coli)を用い, 脾臓のLPSに対するPFC数を測定し, 次の結果を得た.1.1ngのLPSで前処置したマウスでは, 1μgのLPSによる免疫刺激に対する抗体産生能が抑制されており, 免疫3日前の前処置の抑制効果が最も顕著であつた.2.この抑制効果はALSの投与で消失するから, suppressor T cellによると考えられた.また, ALSの投与でsuppressor T cellの関与が証明できるのは, 1ngのLPSで前処置した場合に限られていた.3.この抑制現象はICR, C3H/Heの2つの系のマウスで認められ, かつ, 特異性があつた.4.細胞移入実験により, この抑制現象は抗T cell抗血清に感受性のある細胞, すなわちsuppressor T cellで起こることが確認された.
- 日本アレルギー学会の論文
- 1978-05-30