抑制性T細胞因子の免疫化学的解析
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概要
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担体抗原で免疫されたマウスの脾あるいは胸腺由来のT細胞から抽出した抗原特異性抑制性T細胞因子(TsF)について, 物理化学的, 免疫化学的解析をおこない, 以下の結果を得た.1)TsFは, 抗原と特異的に反応する決定基をもち, 抗原よりなるimmunoadsorbentに吸着し, 高イオン濃度で溶出する.2)分子量35000-50000daltonの蛋白質で, 糖含有量が少なく, 既知の免疫グロブリンの決定基をもたない.3)TsFは, 抗I-J抗血清と反応する決定基をもち, SDS-polyacrylamide gel電気泳動で分析した結果, 還元条件下で, 分子量44000前後であることが示唆された.これらの結果は, T細胞の抗原結合基の化学組成を決定するためのひとつの方法論を提供するものと考える.
- 日本アレルギー学会の論文
- 1977-12-30
著者
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