アトピー性蕁麻疹
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概要
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アトピー性蕁麻疹に関する各種疑問点を解明し, 日常の蕁麻疹診療におけるその診断と治療に役立たせることを目的として, そばを食することにより蕁麻疹を生ずる定型的アトピー性蕁麻疹の2症例と, そばにより喘息発作をきたすアレルギー性気管支喘息の1症例とを対象に選び, PK反応を中心として各種の検索を行なった.その結果, 1) これら患者はいずれもアトピー性皮膚炎に罹患しており, その血清 IgE 濃度はいずれも高かった.2) 蕁麻疹のレアギンも, 喘息のレアギンもともに IgE であった.3) 市販のそば粉アレルゲンエキスによる皮膚反応は3症例とも強陽性であった.4) 抗原経口投与によるPK反応は, 蕁麻疹患者血清では 2/3 で陽性であったが, 喘息患者血清ではすべて陰性であった.5) 蕁麻疹の抗原抗体反応の場はマスト細胞で, 主役のケミカルメジエーターはヒスタミンであろうと考えられた.6) 蕁麻疹はしばしば消化器症状を伴って抗原摂取後30-120分して出現し, 約2時間持続した.
- 日本アレルギー学会の論文
- 1972-10-30
著者
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