動物飼育飼料による気管支喘息の1例
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概要
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症例は43才の動物飼育飼料の倉庫に勤務する男子で, 入社して約2年をすぎる頃より喘息発作を惹起するようになり, 年ごとに増悪する傾向となつた.取り扱う飼料は, Alfalfa, Milo, Safflower, Coanおよびそれぞれの混合dustであるが, この5種の自家製抗原による皮内反応, Prausnitz Kustner反応, 吸入誘発試験等のアレルギー学的検索を行なつたところ, 皮内反応はCoanのみが陰性でその他は全部陽性, Prausnitz Kustner反応はAlfalfa, dustに陽性, 吸入誘発試験はdust, Alfalfa, Safflower, Miloに陽性であつた.よつてそれぞれの自家製抗原による特異的減感作療法を行なつたところ, 現代はまつたく喘息発作を起こすことなく, 良好な結果を得ている.これらの知見は, 動物飼育飼料の4種を抗原とする, 職業性アレルギー性気管支喘息であることを示すものである.
- 日本アレルギー学会の論文
- 1971-06-30
著者
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奥村 悦之
奈良国保大和病院内科
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山口 信行
大阪医大第2内科
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本多 孝也
大阪医大第2内科
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奥村 悦之
大阪医科大学岩田外科
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柳田 友行
奈良国保大和病院内科
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山口 信行
大阪医科大学第二内科教室
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柳田 友行
大阪医科大学第二内科教室
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本多 孝也
大阪医科大学第二内科教室
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