喘息発作と呼吸器ウイルス感染に関する研究
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概要
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喘息患者を中心とした約80名を対象に, 喘息発作とウイルス感染の関係を検討した.検査方法は体温, C.R.P, 血沈, 喀痰, 咽頭培養などの一般検査の他にウイルス学的検索は主に補体結合反応を用いた.使用抗原はrespiratory syncytial virus., parainfluenza virus, Influenza virus A.B., adenovirus, Mycoplasma pneumoniaeとCoxackie B_1である.その結果昭和43年12月と44年2月の発作の約30%, 4月と7月の発作の約15%にウイルス感染が証明された.また6人の通年性喘息患者を約半年間観察した結果, 5人にウイルス感染を証明した.一方retrospective studyでは喘息発症の誘因に関しては麻疹が4%に関係していた.螢光抗体法を用いたNasal smearの施行に際しハトをparainfluenza virusで免疫し, 良い抗血清を得た.結局ウイルス感染が喘息発作に対し1つのひきがねのような役割を果しているといえよう.
- 1970-03-30
著者
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