徐放性テオフィリン(テオドール^<【○!R】>)ドライシロップ投与後のテオフィリン薬物動態の検討 : 3歳以上の症例について

概要

論文の詳細を見る
徐放性テオフィリン製剤であるテオドール^<【○!R】>ドライシロップを3〜8歳の入院気管支喘息児23例に投与し,テオフィリン薬物動態を検討した.ドライシロップ16mg/kg/dayを分2で投与し,定常状態にて午後9時から翌日午後9時までの間に計9回テオフィリン血中濃度を測定・解析し,以下のような結果を得た. (1)23例中20例では,血中濃度は5〜15μg/mlの至適血中濃度の範囲内であった. (2)血中濃度が15μg/ml以上を示した3例のうち2例ではクリアランスの低下を認め,他の1例では実側体重と標準体重の間に大きな差を認めた. (3)VdTDおよびクリアランスは,全体ではそれぞれ0.77〜0.88L/kg,0.070〜0.091L/kg/hrであった. (4)Tmax, T1/2は,全体ではそれぞれ2.9〜3.5時間,7.1〜8.8時間であった. (5)薬物動態パラメーター値は,年齢による大きな差はみられなかった. テオドール^<【○!R】>ドライシロップ16mg/kg/dayは,ほぼ適切な投与量と思われるが,可能な限り血中濃度のモニタリングを併用するのが望ましい.
日本アレルギー学会の論文
1999-06-30