新潟地方のフナ属魚類(予報)
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概要
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新潟地方におけるフナ属魚類の種族分化と分布状態を明らかにする研究の一端として,新潟平野と佐渡島の8地点より採集したフナ属魚類について,形態ならびに体節制形質の比較,および染色体数の観察をおこなった。その結果,佐渡島達者と新潟市小新地区ではキンブナ系のフナが生息していたが,鰓耙数は群馬県城沼産キンブナより多く,達者産のものでは46〜61,小新産のものでは37〜63であった。信濃川水系の西川からは,4倍体と思われる個体がみつかり,性比も雌に強くかたよっていた。またゲンゴロウブナの移殖が盛んな福島潟,大通川には形態学的に,在来のキンブナ系のものとゲンゴロウブナとの雑種と思われる個体が生息していることが明らかになった。さらに,過去において鳥屋野潟を経て,ゲンゴロウブナが2次的に移殖された佐潟においては,3倍体と思われるギンブナが得られたが,これらは総べて雌であった。
- 日本動物分類学会の論文
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