経時対応データに潜む交互作用構造の探索 : 樹木構造接近法による推測
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概要
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経時対応データの従来の解析法の課題は, 経時対応データに含まれる共変量と時間の非線形な潜在基礎構造のとり扱いである.たいていの経時対応データには, 「時間×共変量」の交互作用が含まれており, その評価の仕方が解析法の優劣を問うことになる.さらに, 観測値の時間変動は, 非線形構造をもつことが多く, この構造を捉えることが, 観測値の平均構造を正しく説明することにつながる.本稿では, データに含まれる非線形構造, とくに交互作用構造を捉える柔軟な接近法として, 多変量適応型回帰スプライン(MARS)を経時対応データの解析の場面に拡張した接近法であるL-MARSを提示し, その方法論について検討した.また, 事例検討およびシミュレーションを通してその試行性能を評価した.その結果, L-MARSは, 従来の方法でみつけることが困難であった観測値の時間変動および時間と他の共変量の間の交互作用構造を容易に発見することができた.
- 日本計算機統計学会の論文
- 2005-08-31
著者
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後藤 昌司
特定非営利活動法人医学統計研究会
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杉本 知之
大阪大学大学院基礎工学研究科
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後藤 昌司
大阪大学大学院基礎工学研究科
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後藤 昌司
特定非営利活動法人 医学統計研究会
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池田 公俊
富山化学工業株式会社
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杉本 知之
大阪大学大学院医学系研究科医学統計学
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杉本 知之
大阪大学大学院医学系研究科・医学統計学
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池田 公俊
富山化学工業株式会社臨床開発部
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