インジウムニトリルアセチルアセトナートの熱分解により形成されたIn_2O_3系透明導電膜の特性
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
インジウムとスズの硝酸塩をアセチルアセトンに溶解した錯体を用いて, ガラス基板に浸漬法により塗布し, 加熱分解することにより酸化インジウム-酸化スズ系透明導電膜を作製した. 作製した膜のエッチング速度, 膜の強度など膜質に及ぼす作製条件の影響を調べ, 更に, 膜のキャリア濃度, 移動度及び抵抗率を測定し, 電気導電機構を検討した.薄膜中のSnO2量が5wt%以上, 焼成温度が500℃以上で作製された膜は塩酸系エッチング液によるエッチング速度が速く, 膜の強度が大きく, はがれにくい良質な膜が得られる. また, SnO2量が多くなるに従いキャリア濃度は大きく, 移動度は小さくなる. SnO2量を3-7wt%, 焼成温度を500℃で作製した膜の抵抗率は1.3×10-3Ω・cm, キャリア濃度は1.3×1020cm-3, 移動度は35cm2・V-1・s-1である. 焼成温度は高いほどキャリア濃度, 移動度が大きくなり, 抵抗率は小さくなる. これらはIn2O3格子中のIn3+がSn4+で置換されることにより, キャリアである電子が増加すること, 焼成温度が高いほど結晶性がよくなるとともに, 膜がち密になることによるためと考えられる.
- 社団法人日本セラミックス協会の論文
- 1982-04-01
著者
関連論文
- 4)640×400画素低チルト角HBE液晶表示パネル(画像表示研究会(第109回))
- 640×400画素低チルト角HBE液晶表示パネル
- グラフィック液晶ディスプレイ
- LCD(液晶) (ディスプレイ・デバイス活用ガイド--新しいデバイスの紹介と応用事例) -- (ディスプレイ・デバイスの可能性)
- 強誘電性液晶--メモリ性とmsec以下の高速応答性に期待
- 5-11 液晶グラフィック表示コントロールLSIの開発
- OA用ディスプレイ (オフィスオ-トメ-ションシステム)
- インジウムニトリルアセチルアセトナートの熱分解により形成されたIn_2O_3系透明導電膜の特性
- 硝酸インジウム(3)と硝酸スズ(4)の熱分解法による酸化インジウム(3)-酸化スズ(4)膜の作成とその電気抵抗