ゼラチン製造の副生物としての燐酸水素カルシウムを利用したボーンチャイナ素地の焼成反応
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
ゼラチン製造工程からの副生物である骨燐を使用したボーンチャイナの製造のための基礎資料を得ることを目的として, 骨燐を使用したボーンチャイナの焼成反応を検討した.骨燐-石灰石-粘土-長石系素地の焼成において得られた実験結果の検討から, 石灰石の分解生成物であるCaO成分は骨燐の変化したβ-Ca2P2O7と反応し, 800-1000℃でβ-Ca3(PO4)2を生成し, さらに粘土鉱物の分解物の一部と反応してアノーサイトを生成した. 1200-1300℃で素地の磁硝化が急速に発達し, その結果生ずる熔融物に因る粘性流動機構的素地の緻密化が行われ, 1250-1300℃でこの素地はβ-Ca3(PO4)2, アノーサイト, ガラスの組成を持ち磁器化した. また抗折強度は素地の緻密化に伴って上昇し, 弾性率は磁硝化に伴って上昇することが明らかになった.
- 社団法人日本セラミックス協会の論文
- 1977-01-01
著者
関連論文
- 24.「インドネシア.セラウエシ.マナード近郊のカオリン鉱床について」
- 2 北海道十勝地方の勢多カオリンについて
- カルシウム燐酸塩とアルミノ珪酸塩との固体反応
- ボーンチャイナ素地の焼成過程における石英添加の影響
- ゼラチン製造の副生物としての燐酸水素カルシウムを利用したボーンチャイナ素地の焼成反応
- ゼラチン製造の副生物としての燐酸水素カルシウムを利用した磁器素地の焼成反応過程
- ボ-ンチャイナの製造と科学
- 18. カオリナイトとセリサイトに見られる熱化学反応について