Intramedullary Spinal Cord and Brain Metastases from Thyroid Carcinoma Detected 11 Years after Initial Diagnosis : Case Report
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概要
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発病後長期を経て脊髄と脳に転移を生じた甲状腺癌の1例を報告した。患者は60歳男性で11年前に甲状腺癌にて頚部郭清術を受けている。今回2か月の経過で両下肢知覚、運動障害が進行、入院後運動麻痺が増悪、膀胱直腸障害も出現した。MRIにてTh8の髄内腫瘍と腫瘍血管、出血を認め、小脳にも腫瘍を認めた。緊急手術にて血管に富む腫瘍と尾側の血腫を除去し、小脳の転移巣も摘出した。術後運動麻痺は徐々に改善し、2年後の現在も再発はない。悪性腫瘍の脊髄髄内転移はまれで、甲状腺原発は3例を渉盤するに過ぎない。手術適応となることは極めて少ないが、自験例のように緩徐に発育する腫瘍により進行性の脊髄症状を呈する場合は手術療法も検討すべきである。
- 日本脳神経外科学会の論文
- 1996-08-15
著者
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