子宮頚癌の進行度診断法に関する研究 : とくに^<67>Ga-Computer Scintigraphy,I.V.p.,Lymphographyの三者併用法

概要

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子宮頚癌の進行度の臨床診断は,視触診を中心とした主観的方法で行われており,周囲への蔓延の程度や手術の困難度を知るには不十分である.さらに客観的たparameterでこの欠点を補うため,^<67>Ga-computer scintigraphyにI.V.P.,lymphographyを併用し,旁結合織浸潤,リンパ節転移に対する診断的価値について検討した.^<67>Ga-citrateは現在もっともすぐれた短半減期性の腫瘍親和性のアイソトープであり,その腫瘍細胞内の局在性は細胞質の105,000g上清で,約7万以上の分子量をもつ蛋白質と結合する結果を得た.また^<67>Ga-computer scintigramの集積像を主に,形態,拡がりと濃度によりI〜V型に分類し,また組織学的観察によって比較検討した.I.V.P.はrenogram所見を参考にして,尿管の水腫様変化を主体としてnormalとabnormalに分け,scintigramと併用Lて旁結合織浸潤の程度を,またlymphogarmにscintigramを併用することで,リンパ節転移に対する診断的価値について検討した.以上の結果,三者併用した場合の正診率は,旁結合織浸潤に対してはscintigramにI.V.P.所見を加えることにより70.8%,lymphnode転移ではscintigramにlymphogramを加えることで89.6%の診断率をあげ,またそれぞれの偽陰性率をも著明に減少せしめた.さらに各部位における手術の困難性を推察することができることからも臨床的に高い診断的意義を有するものと考えられた.
社団法人日本産科婦人科学会の論文
1980-05-01

著者

土居荘之介
大阪医科大学産科婦人科学教室

子宮頚癌の進行度診断法に関する研究 : とくに^<67>Ga-Computer Scintigraphy,I.V.p.,Lymphographyの三者併用法

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