ヒト黄体に於けるCyclic AMP Accumulation とSteroidogenesis に及ぼすHuman Chorionic Gonadotropin の影響

概要

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ヒト月経黄体並びにヒト妊娠黄体(妊娠6週〜14週)を用い,invitroにてadenosine-3',5'-monophosphate(cyclic AMP)accumulation並びにProgesterone(P),17α-hydroxyprogesterone(17α-OHP),estradiol(E_2)合成に及ぼすhuman chorionic gonadotropin(HCG)の影響について検討した.ヒト黄体スライスを95%O_2,5%CO_2飽和TC199メディウム中にて37℃,一定震漫下に於いてHCG(100IU/ml)と共に180分incmbationし,黄体組織中cyclic AMP並びにメディウム中p,17α-0HP,E_2濃度をrdioimmunoassay法にて測定し以下の成績を得た.月経黄体では,HCGを添加することによって,黄体組織中cyclic AMP濃度はすみやかに著名に増加し,HCG添加後30分後にピークを示した.またメディウム中,P,17α-OHP,E_2濃度も有意に増加した.妊娠黄体ではHCGを添加しても,組織中cycic AMP濃度並びにメディウム中P,17α-OHP,E_2濃度に有意な変化は認められなかった.以下の成績より,外来性に投与されたHCGは,ヒト月経黄体に対しては,cyclic AMP accumulation並びにsteroidogenesis(P,17α-OHP,E_2)に対して促進的に作用するが,妊娠黄体に対してはその作用が認められないことが推論された.
社団法人日本産科婦人科学会の論文
1979-02-01