白鼠下垂体および血清中LHのRadioimmunoassayに関する研究
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概要
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これまで実験動物としての白鼠LHの測定には種々なBioassayが用いられてきた. しかしこれらの方法には感度・特異性・手技の繁雑さ等問題点が残されていた. そこで各種Gonadotropin間の免疫学的交叉反応性を検討した後, ヒツジ・白鼠LH間の交叉反応性を利用することによつて感度の高い白鼠LH-Radioimmunoassay法を新しく設定し, 種々条件下での白鼠下垂体および血清中LHの測定に応用し次の結果を得た. (1)ゲル内沈降反応, 抗血清による生物学的活性の中和, Radioimmunoassayにおける沈降阻害曲線の平行性より, ヒツジ・白鼠・ウシLH間の免疫学的交叉反応性を認めた. (2)BioassayとRadioimmunoassayにおける白鼠下垂体中LH測定値間には高い正の相関性が認められた. (3)12時間照明(8:00a.m.〜8:00p.m.)4日型性周期を示すS.D系白鼡の血清中LHはProestrusの午後6時30分に一峰性のpeakを認め, 下垂体中LHは同期午後2時30分に高値を示した後, 血中へのLH放出と一致して減少を示した. (4)下垂体剔除後の血清中LH消失動態は半減期61.4分という結果をえた. (5)Hohlweg現象出現時における血清中LHはestrogen皮下注射後8時間目にpeakの出現することを認めた.
- 社団法人日本産科婦人科学会の論文
- 1971-04-01
著者
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