ウサギ子宮筋乳酸脱水素酵素アイソザイムパターンとその妊娠並びに性ホルモン投与による変動
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概要
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妊娠並びに性ホルモン投与によるウサギ子宮筋LDH isozymeの変動を検討し, 以下の成績を得た. 1)ウサギ子宮筋のLDH比活性は妊娠に伴なつて増加し, 分娩を契機として減少復元する. この変化は子宮筋に特異的であり, DNA当りLDH比活性の変動から, 細胞内におけるLDH絶対量の増減による事が知られた. 2)この変化は寒天電気泳動によるisozyme pattern並びにanalogue ratioの解析から, 主としてM型LDH量の増減による事が明らかとなつた. 3)去勢ウサギにestrogenを投与しても, 妊娠時と同様な変化がみられた. このestrogen効果はactinomycin D及びpuromycin投与によつて抑制された. 4)上記の結果から妊娠に伴なう子宮筋M型LDHの誘導におけるestrogenの役割及びM型LDH増量の生理的意義について若干の考察を行なつた. 5)妊娠による子宮筋の増大には細胞の増殖と肥大の両者が関係している事を推論した.
- 社団法人日本産科婦人科学会の論文
- 1971-02-01
著者
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