子宮筋 Glycogen に関する研究
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概要
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子宮筋の収縮機構を解析する研究の一環として, 子宮筋の種々の状態とその時の glycogen 量との関連を観察した.実験動物は成熟雌性家ウサギを使用し, 実験方法は glycogen の消長と局在性を知るために生化学的方法と組織化学的方法を併用し, 次の事が明らかになつた.1)正常非妊家ウサギ子宮筋 glycogen は平均1.64±0.35mg/gr・w・w., 41・5±5.8mg/gr.Protein で去勢子宮筋 glycogen より組織重量あたり約2倍, タンパクあたり約1.4倍であった.2)妊娠経過にしたがつて, 子宮筋 glycogen 量は胎盤附着部, 非附着部ともに増量したが特に分娩時の増量は著しかつた.また胎盤非階差部の glycogen は附着部より時期的におくれて増量した.3)分娩後の子宮筋 glycogen は急激に減少し7日後でほぼ正常値に回復した.4) Estorogenは去勢家ウサギ子宮筋 glycogen 量を増量させたが, 過量投与は逆に減少させた.estrogen投与量は20γより2000γの方が効果的であった.5) Progesterone の glycogen 増量効果は殆ど認めたかった.6) Actinomycin D, cycloheximide, は去勢家ウサギ子宮筋glycogenを増量させた.7) Estrogen の作用は, actinomycin D によつて抑制された.
- 社団法人日本産科婦人科学会の論文
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