子宮頸部すりガラス細胞癌 : 再発腫瘍に対するタキソール・カルボプラチン療法

概要

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子宮頸部すりガラス細胞癌(glassy cell carcinoma)は稀な疾患で初期でも早期に再発し予後不良である.今回我々はすりガラス細胞癌再発症例にタキソール・カルボプラチンによる化学療法を施行し, 奏効度有効(partial response:PR)が得られたため報告する.症例は67歳女性.子宮頸癌IB1期の診断で広汎子宮全摘術を施行した.術後病理組織診断はすりガラス細胞癌であったが, リンパ節転移なく(pT1b1N0M0)追加療法は施行しなかった.術後14カ月目に骨盤内再発したため, タキソール(180mg/M^2)とカルボプラチン(300mg/body AUC 5mg・min/ml)による化学療法を4週間ごと3コース施行した.縮小率は65%であった(PR).その後骨盤内に放射線療法(5, 040cGy)を行ったところ, 再発腫瘍はさらに縮小し, 内診上, 触知できなくなった.しかし, 3カ月後に再び骨盤内に再発し, 肝臓に転移をきたし10カ月後に死亡した.タキソール・カルボプラチンによるすりガラス細胞癌再発に対する治療は有効(PR)であった.しかし, 放射線治療を併用するも, 早期に再発したため有効性については今後症例を重ねて検討する必要がある.
2001-10-01